漢方 五気と五味
薬剤師の真農 十八番・ファーマシストが 「五気と五味」について解説します。
監修者
真農 十八番
ファーマシスト
・1998年 京都薬科大学 薬学部 薬学科卒業
・1998年4月~ドラッグストア、調剤薬局で臨床経験を積む
(薬剤師(20年以上)
・2017年9月 上級心理カウンセラー資格取得
漢方薬はなぜ効くの?
漢方薬は1つの生薬(しょうやく)から出来て
いるのではなく、
上の写真の様に
いろいろな生薬の組み合わせで
出来ています。
生薬は「しょうやく」又は「きぐすり」と読む
植物、動物、鉱物そのまま 又は
少しだけ加工した薬のこと
風邪や肩こりに使われるのが「葛根湯」
漢方薬の「葛根湯」は7つの生薬から出来ています。
①葛根(かっこん)
②大棗(たいそう)
③麻黄(まおう)
④甘草(かんぞう)
⑤桂皮(けいひ)
⑥芍薬(しゃくやく)
⑦生姜(しょうきょう)
漢方薬の効き目(特徴)は
組み合わせている1つ1つの
生薬によって決まります。
生薬は薬性を表す「五気」と
味を表す「五味」の組み合わせで
表します。
これをもとに自分にぴったりの
漢方薬を選びます。
もし、自分でぴったりの漢方薬を選ぶのが苦手な
方は、ぜひ 臨床漢方セラピスト
真農 十八番 又はファーマシストにご相談ください。
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五気とは?
生薬の5つの効き目(作用)のことです。
寒(かん)は
強い解熱・消炎・沈静作用を表す。
涼(りょう)は
弱い解熱・消炎・沈静作用を表す。
平(へい)は
中程度の熱寒性を表す。
温(おん)は
弱い保温・新陳代謝を活発にする作用を表す。
熱(ねつ)は
強い保温・新陳代謝を活発にする作用を表す。
葛根湯の生薬の五気は下記の通りです。
「温」の生薬が4種あり
保温効果がありますので、温めて血行を改善して
肩こりを治す効果を発揮します。
→葛根湯は「肩こり」に効く。
身体を温めて発汗して風邪を治す効果を発揮します。
→葛根湯は風邪の初期に効く
※但し 発熱するので、
風邪の初期 (汗が出る前)に効く。
五味とは
生薬の五味は味を表し、効き目も表す。
酸(さん)は
・味はすっぱい
・五臓の「肝」に作用する。
・体液や血を補う作用収れん作用を表す。
鹹(かん)は
・味は塩辛い
・五臓の「腎」に作用する。
・硬いものを柔らかくする作用(弱い瀉下作用)を表す。
辛(しん)は
・味は辛い
・五臓の「肺」に作用する。
・発散作用・停滞しているものを動かす作用を表す。
甘(かん)は
・味は甘い
・五臓の「脾」に作用する。
・緩和・補養作用を表す。
苦(く)は
・味は苦い
・五臓の「心」に作用する。
・熱を鎮めて、湿を乾かす作用 瀉下作用を表す。
葛根湯の五味は下記の通りです。
「辛」と「甘」生薬が4種類あり
熱を発散させて、補養して体力を補うので
→葛根湯は風邪の初期に効く
※但し 発熱するので、
風邪の初期 (汗が出る前)に効く。
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