下痢・急性胃腸炎　漢方の選び方　葛根黄芩黄連湯

最終更新日　2019年6月15日

監修者

真農　十八番・ファーマシスト

・1998年　京都薬科大学　薬学部　薬学科卒業

・1998年4月～ドラッグストア、調剤薬局で臨床経験を積む　　

　（薬剤師（２０年以上）

・2017年9月　上級心理カウンセラー資格取得

スマホ　薬　局　記事の解説

葛根黄芩黄連湯が効く症状

太陽病中風（桂枝湯の証）で発汗解肌法を用いますが、下痢が出た場合に使います！

葛根黄連黄芩湯の証について

漢方では、悪寒（さむけ）がしたり、項背（首筋から背にかけて）がこわばるなど、病状が体表部に現れている場合を「表証」といい、また、炎症が体の深部に達して腹痛がしたり、下痢をしているような状態を「裏証」と呼んで、診断の指標の一つとしています。葛根黄連黄芩湯は、「裏証」に「表証」を伴ったものを使用目標とする処方ですが、「表証」や「裏証」のみの場合にも用いられ、口内炎、舌炎、急性胃腸炎をはじめ、肩こりや不眠などに広く応用されます。

救心製薬のページより引用　http://www.kyushin.co.jp/brand/brand16.html　リンク

主な症状は

・熱性の下痢

・発熱

・発汗

場合によって出る症状

・咳

・腹痛

・嘔吐

・早い脈（促脈）

このような症状に効く

下痢、急性胃腸炎、食あたり、食中毒、感冒性胃腸炎

応用されることもある症状

クローン病、潰瘍性大腸炎

喘息

※下痢の症状が軽い発熱の場合は「葛根湯」を選択することがあります。

ただしあまり発汗をしていない場合

【最新】女性のための風邪　漢方の選び方②　傷寒論　葛根湯　　【漢方薬剤師監修】

2019年5月28日

成分・分量
[救心漢方]葛根黄連黄ごん湯エキス顆粒は、黄色の顆粒で、3包(1包2ｇ)中、
下記生薬の抽出乾燥エキス(葛根黄連黄ごん湯乾燥エキス)1，800ｍｇを含有し
ます。
葛根 6.0ｇ　黄連3.0ｇ　黄芩3.0ｇ　甘草 2.0ｇ

救心製薬のページより引用　http://www.kyushin.co.jp/brand/brand16.html　リンク

葛根黄芩黄連湯の五味と五気

五味とは生薬の「味」と「効果」を表します。

五気とは生薬の「効果」を表します。

五味の分類

五気の分類

葛根黄連黄芩湯

	生薬名	配合量	五味	五気	生薬の狙い
君薬	葛根	６ｇ	辛甘	涼	辛涼で表邪を清解する。津液（身体の血液以外の水分）上騰させて下痢を止める。
臣薬	黄連	３ｇ	苦	寒	解毒効果がある。清熱燥湿
佐薬	黄芩	３ｇ	苦	寒	肺と大腸の熱を取る。　裏熱を清泄　清熱燥湿
使薬	甘草	２ｇ	甘	平	ブレンドした生薬を調和する。　健胃補脾・中焦を緩す。