女性のための漢方と身体の仕組み 気・血・水
最終更新日:2019年7月17日
薬剤師&上級心理カウンセラーの真農十八番とファーマシストが監修
最近、少し流行している「漢方」につて
興味を持っている あなたに
漢方の基礎
身体の仕組み(気・血・水)について分かりやすくお伝えします。
身体の仕組み(漢方)
漢方の治療の基本は「身体の正常な状態に戻す」ことです。
元気になることは良いことですが、過度に元気に
なるとそれはそれで病気になります。
人間の身体には「恒常性」があり、
元に戻る機能があります。
この機能を正常に戻すのが「漢方薬」です。
漢方の世界は
医学が発達していないころ
古代の中国人が考えた独特の概念です。
今の医学では「〇〇」に全てが当てはまる
訳ではありませんので、あなたもイメージとして捉えてください。
皆さんが生きていくためには、
食べ物を食べて消化してエネルギーを作たり、身体を作っています。
又は、身体や心(精神)を活動させるために、神経や血液、その他の物質が
正常に働いています。
漢方ではこれらの働きを「気・血・水」で説明を行います。
気とは
気の働き:
①身体の中でものを動かすエネルギー
②身体の中で守る働き
・寒さから身体を守る働き(温める働き)
・血管から血液が漏れ出ないようにする働き
・内臓の位置を保つ働き
・気が止まると痛みが出る
気が作られる場所:
食べたものが消化されて小腸で栄養(水穀の精微)として脾に入り、脾で「気」になり、全身に送られます。
血の働きと性質:
・臓腑(内臓)を動かす働き
・臓腑(内臓)の位置を保つ働き
・温める働き
・温めると上昇する性質
・冷えると止まる性質
・止まると痛む性質
4つの気
血に入り栄養となる気は「栄気」という
外敵と戦う気は「正気」という
体表で身体を守り、汗腺をコントロールする気を「衛気」という
経路を流れる気を「経気」という
血とは
私たちが知っている「血液」とは異なります。
漢方では血は気と水から作られると考えられています。
血の働き:
①栄養を全身に運ぶ働き
②精神活動を支える働き
・身体を冷やしたり温めたりする働き
・血が止まると痛みが出る。
※血は流られる場所が決まっているので
上下に勝手に移動しませんが、
寒いと「水の性質」から下半身に集まりやすい傾向があります。
血が作られる場所:
食べたものが消化されて小腸で栄養(水穀の精微)として脾に入り、脾で「気」になり、これに水が合わさることで脾で「血」となる。
血の働きと性質:
・潤す働き
・冷やしたり、温める働き
・血の流れが悪くなると発熱する性質
・臓腑(内臓)や皮膚や筋肉に栄養を与える働き
・関節など身体の動きを良くしている働き
水 津液とは
水の働き:
①熱くなったものを冷やす働き
②潤いを与える働き
水が作られる場所:
小腸で吸収された水分が脾で「水」にして全身に送り肺を持ち上げる。
水の働きと性質:
・熱くなったものを冷やす働き
・冷えると下がる性質
・潤いを与える働き
・1か所に貯まると痰などの汚い水になる性質
(血の材料となる)
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